クボミヤイトゴケ

概要

クボミヤイトゴケは、葉状地衣類の一種で、その名の通り、窪んだ形状をした子器が特徴です。地表に張り付くように生育し、灰白色から灰褐色で、表面には細かいしわや凹凸が見られます。比較的乾燥した環境を好み、山地の岩場や土壌上に生育することが多く、高山帯でも見られます。 子器は、地衣体の表面に壺状に形成され、内部に多数の粉状の子嚢胞子を含んでいます。この子器が、この地衣類を同定する上で重要な特徴となります。 クボミヤイトゴケは、他の地衣類と同様に光合成を行う共生生物であり、菌類と藻類の共生体です。環境指標生物としての役割も持ち、生育状況から大気汚染などの環境状態を推定する際に利用されることもあります。