クグスゲ

概要

クグスゲはカヤツリグサ科スゲ属の多年草で、湿地や水辺に生育する大型の植物です。高さは1メートルを超えるものもあり、特徴的なのは大きな三角形の茎と、褐色の鱗片に包まれた小穂です。葉は幅広く、ややざらつきがあります。花期は初夏から夏にかけてで、目立たない花を咲かせます。地下茎によって繁殖し、群生することが多く見られます。その生育環境から、湿地の指標植物としても利用されています。かつては編笠などの材料として利用された歴史も持ちます。現在では、水辺の景観を彩る植物として、また、湿地生態系の保全上重要な役割を担っています。