ヤクシマカラスザンショウ

概要

屋久島固有種のヤクシマカラスザンショウは、ミカン科サンショウ属の樹木です。比較的低木で、高さは数メートル程度に成長します。他のカラスザンショウと比べて葉が小さく、枝にも棘が多いのが特徴です。屋久島の低地から山地の林縁などに生育し、独特の香りを持ちます。その香りは、薬用や香料として利用される可能性も秘めています。希少種であるため、生育地の保全が重要視されています。花期は春から初夏で、小さな白い花を咲かせます。秋には黒く熟した実をつけ、鳥類などによる種子散布が行われます。屋久島の豊かな自然を象徴する植物の一つと言えるでしょう。