ニッパヤシ Nypa fruticans CR 分類: 維管束植物 概要 ニッパヤシは、熱帯・亜熱帯地域の海岸線に生育するヤシ科の植物です。特徴的なのは、他のヤシとは異なり、海水に浸かるような湿地やマングローブ林に群生することです。幹は短く、地中にあるため、葉だけが水面から突き出しているように見えます。大きな扇状の葉をつけ、その基部から花序を出し、果実を結びます。果実は集合果で、多数の核果が集まっており、熟すと褐色になり、食用にもなります。また、葉は屋根材や籠などの材料として利用され、東南アジアでは古くから生活に密着した植物として親しまれています。 独特の生育環境と多様な利用法を持つ、貴重な植物です。