イナヒロハテンナンショウ

概要

イナヒロハテンナンショウは、サトイモ科テンナンショウ属の多年草で、比較的珍しい植物です。特徴的な仏炎苞を持ち、その色は緑色から暗紫色まで変異に富みます。葉は鳥足状複葉で、小葉の数は通常5枚から7枚。山地の湿った場所に生育し、開花時期は春から初夏にかけてです。地下には球茎を持ち、栄養繁殖も行います。他のテンナンショウ属と同様に、雄花と雌花を別々につけ、一つの株が生涯で雄株になったり雌株になったりすることがあります。環境の変化に敏感なため、自生地の保全が課題となっています。観賞価値も高く、マニアの間では人気がありますが、採取は控え、自然の中で観察することをお勧めします。