オオタヌキモ

概要

オオタヌキモは、水中に生育する食虫植物です。根を持たず、水中を漂ったり、水底に根茎を這わせるように生育します。特徴的なのは、捕虫嚢と呼ばれる袋状の器官で、小さな水生生物を吸い込んで捕獲します。この捕虫嚢は、内部の圧力を変化させることで、素早く獲物を吸い込みます。葉は細かく裂けており、光合成を行い、植物体を支える役割も果たします。花は水面上に伸びた花茎に付き、黄色で唇形の花を咲かせます。湖沼やため池など、比較的きれいな水域に生育し、水質の指標生物としても注目されています。世界的に広く分布する種ですが、生育環境の悪化により、減少している地域もあります。