タチクリイロトゲキノリ

概要

タチクリイロトゲキノリは、乾燥した岩場や樹皮などに生育する地衣類の一種です。枝分かれした茎は直立し、高さ数センチメートルに達します。全体に暗褐色から黒褐色をしており、表面には細かい棘状の突起が多数見られます。この棘状突起が、和名の「トゲキノリ」の由来となっています。乾燥すると硬く縮みますが、湿ると柔らかく緑色を帯びた褐色になります。比較的乾燥に強く、厳しい環境でも生育できる丈夫な地衣類です。成分にはウシュニン酸が含まれており、古くから薬用としても利用されてきた歴史があります。しかし、生育地が限られるため、採取には注意が必要です。