オオゴマシジミ

概要

オオゴマシジミは、日本では絶滅危惧IA類に指定されている希少なチョウです。翅の表側は濃い青紫色で、縁は黒く縁取られ、後翅にはオレンジ色の斑点があります。裏側は灰褐色で、複雑な模様をしています。幼虫はクロオオアリなどの特定の種のアリと共生関係を持ち、アリの巣の中で育ちます。このアリとの共生関係が、オオゴマシジミの生育に不可欠であり、生息地の環境変化やアリの減少などが、個体数減少の大きな要因となっています。主に高山帯の草原に生息し、食草であるクロバナヒキオコシが豊富にある環境を好みます。その美しい姿と、デリケートな生態系の中で生きる様子は、多くの人の心を惹きつけています。