イシヅチボウフウ

概要

イシヅチボウフウは、セリ科シシウド属の多年草で、四国石鎚山系に固有の希少種です。岩場や崖などに生育し、高さは30～80cm程度になります。茎は直立し、葉は2～3回羽状複葉で、小葉は細かく裂けています。夏には、白い小さな花を多数つける複散形花序をつけます。その姿は繊細ながらも力強く、高山植物らしい風格を漂わせます。環境省レッドリストでは絶滅危惧IA類に指定されており、生育地の保全が重要な課題となっています。薬用植物としての利用も知られていますが、採取は厳に慎むべきです。その希少性と美しさから、高山植物愛好家にとって憧れの存在となっています。