ヒメワタスゲ

概要

ヒメワタスゲは、カヤツリグサ科ワタスゲ属の多年草で、高山帯の湿原や湿地に生育する植物です。繊細な茎の先に、綿帽子のような白い花穂をつけます。この白い花穂は、多数の小さな花の集まりで、開花後には綿毛状になり、風によって種子を散布します。草丈は10～20cmほどと小さく、周囲の植物と比べて目立たない存在ですが、その可憐な姿は多くの高山植物愛好家を魅了しています。葉は細長く、線形で、基部は鞘状になります。日本以外にも、北半球の高山地域に広く分布しています。湿原の指標植物としても知られ、その生育状況は湿原環境の保全を考える上で重要な役割を果たしています。