クモマツマキチョウ北アルプス・戸隠亜種

概要

クモマツマキチョウ北アルプス・戸隠亜種は、チョウ目シロチョウ科に属する希少な蝶です。北アルプス戸隠山周辺の限られた地域にのみ生息する固有亜種で、その美しい姿から「妖精」とも呼ばれています。翅の表側は鮮やかなオレンジ色と黒色、裏側は白地に緑色の斑紋が特徴的で、特にメスはオスよりも白っぽく、緑色の斑紋が際立ちます。標高の高い場所に生息し、早春に短い期間だけ出現するため、観察は容易ではありません。近年、生息地の環境変化や乱獲により個体数が減少しており、保護活動が重要な課題となっています。その貴重な姿は、高山植物の美しい花々と共に、北アルプスの春の訪れを告げます。