チチブゼニゴケ

概要

チチブゼニゴケは、日本固有種で、関東地方の一部にのみ生育する希少なコケ植物です。その生育地は、主に石灰岩地帯の湿った岩上や土壌上であり、他のゼニゴケ類と比べて小型で、葉状体の幅が数ミリメートルと非常に小さいのが特徴です。全体に淡緑色で、やや黄緑色を帯びることもあります。乾燥した状態では縮れて見えますが、湿ると平らに広がります。繁殖は、無性芽と有性生殖によって行われます。環境省レッドリストでは絶滅危惧IB類に指定されており、生育地の保全が重要な課題となっています。その繊細な姿と希少性から、コケ愛好家の中でも人気が高い種です。