キヌシッポゴケモドキ

概要

キヌシッポゴケモドキは、比較的乾燥した環境を好む蘚類の一種です。その名の通り、糸のように細く長く伸びる茎が特徴的で、全体に繊細な印象を与えます。葉は小さく披針形、茎に密着してつき、湿った状態ではやや広がります。乾燥すると縮れて、まるで絹糸の束のようになります。山地の岩上や樹幹に着生しており、比較的日当たりの良い場所に生育することが多いです。個体群は小さくまとまって生育する傾向があり、他のコケ類と混生していることもよく見られます。 観察にはルーペがあると、その繊細な葉の構造がよく分かります。分布域は広く、日本各地で見ることができますが、個体数はそれほど多くないため、出会うと嬉しいコケと言えるでしょう。