エゾライチョウ

概要

エゾライチョウは、北海道に生息するライチョウの亜種で、日本の固有亜種です。主に亜高山帯から高山帯の針葉樹林やその周辺に生息し、冬は低地へ降りてくることもあります。体長は約30cmで、雄は頭部が黒褐色、胸に三日月状の白斑が目立ちます。雌は全体に褐色で、細かい斑点があります。 食性は植物食が中心で、木の芽や種子、果実などを食べますが、昆虫なども食べます。繁殖期は春から夏にかけてで、岩の隙間などに巣を作り、数個の卵を産みます。警戒心が強く、人の姿を見つけるとすぐに隠れてしまいます。 近年、森林伐採や開発による生息地の減少、気候変動の影響などにより、個体数が減少しており、絶滅危惧種に指定されています。その美しい姿と貴重な生態系を守るため、保全活動が重要となっています。