ツクシタケ

概要

ツクシタケは、その独特な姿から「キノコ界の珍品」と呼ばれる、珍しい菌類です。地上に現れる姿は、先端が赤く、悪臭を放つ指のような腕が4～7本放射状に広がった、星形をしており、その中心部には粘液に覆われた暗緑色のグレバ（胞子塊）があります。このグレバにはハエなどの昆虫を引き寄せ、胞子の散布を助ける役割があります。発生時期は夏から秋にかけてで、腐植質の多い林地などに群生することがあります。その異様な姿と悪臭から、好んで採取されることはありませんが、菌学上は非常に興味深い存在です。