イヌタヌキモ

概要

イヌタヌキモは、水中に生育する食虫植物です。根を持たず、水中に浮遊するか、水面に茎を伸ばして生育します。特徴的なのは、捕虫嚢と呼ばれる袋状の器官で、微小な水生生物を吸い込んで捕獲します。この捕虫嚢は、内部の圧力を変化させることで素早く開閉し、獲物を捕らえます。花は黄色で、水面から茎を伸ばして咲きます。池や沼などの止水域に生育し、水質浄化に役立つ側面も持っています。日本では全国的に分布していますが、近年は環境悪化により生育地が減少しているのが現状です。その可憐な姿とは裏腹に、巧妙な捕食方法を持つ、魅力的な植物です。