キイジョウロウホトトギス

概要

キイジョウロウホトトギスは、ユリ科ホトトギス属の多年草です。紀伊半島南部に固有の希少種で、深山幽谷の湿った場所に自生しています。夏から秋にかけて、直径5cmほどの大きな花を咲かせます。花被片は6枚で、白地に紫色の斑点が入る様子は、他のホトトギス属とは一線を画す華やかさです。その美しい姿から、近年は園芸植物としても注目されていますが、自生地での個体数は少なく、絶滅危惧種に指定されています。生育環境の保全が急務な、貴重な植物です。葉は広卵形で、互生します。地下茎で増殖するため、群落を作ることもあります。