ミゾハナゴケモドキ

概要

ミゾハナゴケモドキは、木の枝や岩の上などに生育する地衣類の一種です。灰白色から淡褐色で、高さ数センチメートル程度の小さな株状になります。枝分かれが多く、先端が尖った円柱状の小枝を多数つけます。全体の姿は、小さな鹿の角のような、あるいは繊細な木の枝のような印象を与えます。乾燥すると色が濃くなり、湿ると色が薄くなる性質を持ちます。比較的乾燥した環境を好み、山地や丘陵地などの、日当たりの良い場所に多く見られます。他の地衣類と同様に、光合成を行う藻類と共生しており、空気中の水分や栄養分を吸収して生育します。環境指標生物としても注目されており、大気汚染に敏感なため、その生育状況から環境の質を推測することができます。