MENU
分類: 汽水・淡水魚類

ヤリタナゴ

Tanakia lanceolata
NT
分類: 汽水・淡水魚類
ヤリタナゴ

概要

ヤリタナゴは、日本固有種の淡水魚で、その名の通り槍のような体型が特徴です。体長は5~7cmほどで、オスは繁殖期に婚姻色として体側に鮮やかな朱色の縦帯が現れます。かつては全国各地に分布していましたが、河川改修や水質汚染、外来種の影響などにより、生息数は激減し、現在では絶滅危惧種に指定されています。 清流に生息し、二枚貝に卵を産み付ける独特の繁殖方法を持ちます。そのため、二枚貝の生息環境の保全がヤリタナゴの保護に不可欠です。近年は、保護活動や人工繁殖による個体数回復の取り組みが進められていますが、依然として厳しい状況にあります。その美しい姿と、繊細な生態系の一端を担う存在として、ヤリタナゴの保護は、私たちの大切な役割です。

絶滅危惧カテゴリー一覧

絶滅(EX: Extinct)
危険度: 最大
すでに絶滅したと考えられる種。過去50年間信頼できる調査で生存が確認できておらず、すべての個体が死滅したと考えられる場合。
野生絶滅(EW: Extinct in the Wild)
危険度: 極めて高い
飼育・栽培下でのみ存続している種。自然状態での生存が確認できず、動物園や植物園などでの保護下でのみ生存が確認されている場合。
絶滅危惧IA類(CR: Critically Endangered)
危険度: 非常に高い
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの。個体数の激減や生息地の著しい減少が確認されている種。
絶滅危惧IB類(EN: Endangered)
危険度: 高い
IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの。生息条件の悪化や個体数の減少が進行している種。
絶滅危惧II類(VU: Vulnerable)
危険度: 中程度
絶滅の危険が増大している種。現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、近い将来「絶滅危惧I類」のカテゴリーに移行することが考えられる種。
準絶滅危惧(NT: Near Threatened)
危険度: やや低い
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位カテゴリーに移行する可能性がある種。
軽度懸念(LC: Least Concern)
危険度: 低い
上記のカテゴリーに該当しない種。現時点では絶滅の危険性が低く、生息状況が安定している種。
情報不足(DD: Data Deficient)
危険度: 評価不能
評価するだけの情報が不足している種。危険性の評価が可能な情報が得られていない状態の種。
目次